トーナメント復帰の記念すべき第二戦が幕を開けた。今回は、職場の上司と2名乗船での参戦。朝からテンションが下がる出来事があった。。自分が悪いので誰を責める事も出来ず。。モチベーションを保つのに必死だった私は次第にイライラが溜まり矛先を上司に向けることに。。
スタートの合図と共にリグを作りだす我々。。…歯車が狂いだしているのを感じなからも。。上司にトーナメントの楽しさを感じてもらえる一日したい。。勿論、私自身もそれを望んでいる。準備が出来たところで超スロースタート!当然の事ながら入りたいポイントには何処も先行者がいる。。
幾つかのポイントを周りながら釣りをするがバイトは得られず…次第に焦りだす私がそこにいた。今までトーナメントで感じることのなかった苛立ちが私を襲って来た。。
釣り辛い…。
小さいボートで二人で釣りをしているのだから当たり前だ。そして私は釣れない理由ばかりを探し始める。。苛立ちは増すばかりだ。釣りに集中出来ずにいる私の後ろで上司は黙々とキャストを続けている。。なんの欲もなく…そしてキロフィッシュを釣り上げる。正直。。素直に喜んであげられない私がそこにいた。なんとも小さい人間である自分に気付く。。。上司は無神経な人間ではない。そんな私の態度に申し訳なさそうな顔を浮かべる。釣ってしまってすいません。。的な顔である。そして、どのような状況でどのようにして釣れたかを語りだした。釣れない私に対しての優しさなのだろう。だが。。私は苛立っていた。上司にではなく自分自身に。。
もっと自分が釣れたことに喜んでほしい。。トーナメントでのキロフィッシュは全身が震える程の興奮状態になるのだが、彼は冷静だった。あろうことか私の邪魔をしているのではないかと。。申し訳なさそうな様子である。そう思わせてしまった自分自身に腹が立つ。私の邪魔をしている?それはお互い様なのだ。
そんな事考えながら。。今回の試合は幕を閉じた。結果的に上司はその後1本のラージを追加し、初参戦で10位入賞!私はなんとか1本を釣り19位で終了した。
帰りの車中で上司は私にこう言った。。
「今日はとても良い経験になりました。ありがとうございました。皆さん真剣に釣りをされていて圧倒されました。僕みたいな遊び半分で出場するのはkameさんの邪魔をしているだけなので。。次回はkameさん一人で出場して下さい。今回はありがとうございました。」
トーナメント釣行をあんなに楽しみにしていた上司にこんな言葉を言わせてしまった自分自身に怒りを覚えた。。あと2戦残ってるのに…。私は心の中でリベンジさせてくれと願った。上司にリベンジするのではない。今試合の自分自身に負けた自分へのリベンジだ。。このままでは終われない。。上司に伝えたい事は山ほど残っているのだ。